我が家のあまり優しくない住宅のお話は、今回は畳の座る生活から椅子生活にゆっくり変えて行く話です。
88歳のお袋の部屋は八畳の和室に置きコタツで書道をしながら生活をしています。
老人に成ると座る事が辛く成り、10年位前より正座椅子(写真-1 左の物)を使用していました。
しかし昨年末から足が痛いと椅子で座って書道の出来る高さを試行錯誤しています。
基本方針は老人の使い慣れた家具や生活環境を出来るだけ変えないで、対処できる方法での変更です。
書道での目とテーブルの高さ、座面の感触(硬さや、椅子の座面がフラットな事)も生活して慣れが必要です。
先ずは置きコタツの足に15センチの木製パーツを追加して(写真-2)、コタツ布団を畳からぎりぎりの高さにしました。
最初の椅子は幼児用の椅子からテーブルを撤去した物(写真-1 中央の物)で座面高さを座布団で調整し32センチとしました。
これで1ヶ月間生活と書道をして、以前より良いのか元の生活が良いのかを確認しました。気楽に元に戻せる事もポイントです。
市販の椅子は安楽に出来ていますが、背筋を伸ばす書道には向きません。お袋は書道が生活の一部なのでとても重要です。
そして一ヶ月が経過して、椅子での生活に(1脚だけですが...)踏み出す事に成りました。座面をもう少し高くして欲しいとの要求がありました。
座面の硬くフラットな背筋の伸びる椅子を選定して、脚高さを6センチ切断して座面高さ38センチとします。(写真-1 右の物)
お袋は身長150センチで適正な座面高さは人によって違います。生活で何が重要かによっても違いますので注意して下さい。
次は布団からベットへの変更を本人が希望すれば実施します。強要はしません!それでは双方にストレスが溜まります。
1日でも長く快適に自分の事は自分で出来る住環境が老人には必用です。精神的にも自立して元気でいる為に!
次回もあまり優しくない住宅のお話をします。
神奈川県 大森三生建築設計事務所
大森 三生






